もはや、大画面テレビを中心とした、家族が集まる広いLDKは必須ではなくなりました。むしろ、「18畳や14畳程度のコンパクトな空間で十分」という考え方が主流になりつつあります。
広さを追求するのではなく、空間をムダなくフレキシブルに活用する。そんな柔軟な発想が、今の時代には要不可欠。
リビングが小さくなれば、これまで当たり前のように2階にあった寝室を1階にレイアウトすることもできますよね。そうすれば、子どもたちが巣立ったあとは1階だけで平屋のような生活を送ることができますし、階段の上り下りが負担になる老後の生活にも安心感が生まれます。
ほかにも、現代のテレビ離れによる生活スタイルの変化は、住まいの可能性を大きく広げてくれます。
たとえば、テレビを中心としない空間では、家族団らんの形も自然と変化します。キッチンをLDKの中心に据えることで、家族が自然とダイニングに集まってきたり、一緒にキッチンに立つ時間が増えたり。家族がリビングでテレビを囲む中、一家の主婦が台所でぽつんと料理や洗い物をしているという光景は、すでに過去の産物です。
リビングの使い方も、ますます幅が広がります。
これまではテレビの前を陣取ったり、横切ったりはご法度でしたが、テレビがなければさほど広くないリビングでもヨガや筋トレなど体を使う趣味を楽しめます。
もはや、リビングというよりもフリースペース。テレビという中心的な存在がなくなることで、かえって空間の自由度は増すようです。
家族のあり方や生活習慣が変化する中で、住まいも日々進化を続けています。
大切なのは、その変化を前向きにとらえ、固定観念にとらわれることなく、自分たち家族の“したい暮らし”を実現すること。
今という時代に合った、そして遠い将来も安心して住み続けられる。そんな柔軟性のある住まいづくりが、今後ますます求められていくのではないでしょうか。
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