オフィスや店舗のリノベーションは、住宅の工事とはかなり勝手が違います。
どう違うのかというと、たとえば工事を行う“時間帯”。
住宅であれば賃貸や実家に仮住まいできますが、店舗は工事のためだけに移転するわけにもいきませんし、かといって工事期間中ずっと休業というわけにもいきません。
必然的に、店舗の営業時間が終わってから工事を行うことになります。
解体工事など、騒音や振動のある工事に関しては19時までという法的な制限がありますが、それ以外の作業は深夜の時間帯でも行われます。
夜間はちょっとした物音や話し声でもよく響くため、工法も工夫しなければなりませんし、近隣の理解を得ることも必要です。
さらに、日中は通常営業できるよう作業後は毎回きちんと養生するなど、すべてにおいて昼間の工事以上の慎重さが求められます。
そのほか、オフィスや店舗のリノベーションが住宅と違う点といえば、立地。工事を行う“場所”です。
住宅の場合、当然ながら住宅地での計画がほとんどです。
郊外なら敷地も広く駐車場もありますし、駐車場がなかったとしても路上駐車できる場所があったり、近くに空き地があったりと、工事車両や資材の置き場に困ることはさほどありません。
しかし、オフィスや店舗の場合はロードサイドならまだよい方で、福井駅の周辺など市街地中心部での工事になると、駐車場も空き地もまずありません。
道路が狭くて、大型車両が入れないこともあります。
そうなると工事計画もなかなかスムーズには進みませんし、やりにくさを感じることも多々あります。
それでも、私たちがオフィスや店舗のリノベーションをやっていこうと思うのは、以前もお伝えしたように、“永家舎だからこそつくれる空間”があると思うからです。
(『
“暮らすように働ける”オフィスリノベーション』参照)
オフィスに居心地のよさが求められるように、昨今では店舗にも癒しやくつろぎの時間が求められます。
お店を訪れるという行動は今や、お腹を満たしたり、ものを買ったりするための単なる“手段”ではありません。
雰囲気を楽しみ、その空間を写真や動画におさめて、インスタグラムなどのSNSを通じて誰かと共有する。
そんなふうに、今ではお店を訪れること自体が “目的”となっています。
オンラインショッピングが普及し、ソファに寝転びながら欲しいものを指一本で買えてしまう今の時代。
それでも店舗へと足を運んでもらうためには、非日常感やゆったりとくつろげる雰囲気など、顧客の求める空間づくりが必須課題です。
店舗兼用住宅のリノベーション実績は過去にもありますが、オフィスや店舗単独でのリノベーションは、私たちにとって新たな挑戦です。
さまざまな制約があるなかで、持ち前の提案力と技術力を活かし、既存の建物をハッと驚くようなデザイン・スタイルに一新する。
そんな永家舎のオフィス・店舗リノベーションに、どうぞご期待ください。
https://www.e-uchiya.jp/office-renovation/index.php