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昔の家は、なぜ暗いのか?

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今のお住まいの悩みについてお聞きすると、多くのお客さまが「家が暗い」とおっしゃいます。
とくに古民家などは、普段ご家族が過ごしている居間や台所ほど薄暗さを感じますね。
 
なぜ、昔の家は暗いのでしょうか?
それには、“ご先祖さまを敬い、大切にする”日本の文化が関係しています。



最近の家には、いわゆる『仏間』がありません。
リビングに仏壇用のクローゼットを設けたり、専用の棚をつくったり。床置きタイプのコンパクトな仏壇も増えています。
 
しかし、ひと昔前の日本家屋では、家の中のいちばんよい場所に仏間のある和室をつくるのが常識でした。
障子を開けると広い縁側があり、さんさんと降り注ぐ日の光。その向こうに広がる、きれいに手入れのされた庭。
 
日本では古くから“敬う人は南向きに座る”という慣例があり、それに従って、仏さまを祀る仏壇も南向きに配置されていたのです。
親族や来客を招き入れる場所でもありますから、日当たりや風通し、環境にこだわっていたとも考えられます。
 


このように、家の中のいちばんよい場所に和室をもってくるのですから、居間や台所は当然、北側の暗い方へ追いやられてしまうというわけです。
 
さらに、昔の家は増築を重ねた継ぎはぎだらけの建物も多く、この増築部分も家を暗くする原因になっていることが、多々あります。
家は、敷地の南側を広くとり、北側に寄せて建てるのが一般的です。
増築の際には、この広く空いたスペースを使って建て増しすることになります。
採光のために設けた南側の庭をつぶし、増築してしまうのですから、当然、日当たりは悪くなり、もともと日当たりがよかったはずの場所は、暗くてどんよりとした雰囲気になってしまいます。



このような“家の暗さ”を改善するためには、仏間中心の間取りから、住む人を中心とした間取りへと、レイアウトを一新する必要があります。
増築した部分があるのなら、まずは減築によってその部分を撤去する。家をもともとの形に近づけて、そこから再びレイアウトを考えます。
(『リノベーションで減築するのはどんなとき?』参照)
 
ただ、陽だまりのような明るさを求めることだけが正解だとは限りません。
【陰翳礼讃】という作家・谷崎潤一郎の随筆がありますが、日本では古来より暗がりや薄明りに潜む奥ゆかしさを美学とする考え方がありました。
和の心と情緒を大切に、ほの暗さを残したまま、暮らしやすさを付加していく。そんなリノベーションも、あってよいのではないでしょうか。
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