子育てが一段落した、50〜60代のご夫婦と親御さんのご家族、
「二人とも元気な内に、将来に備えて…」
「両親が健康なまま、永く暮らせるように…」
「退職後は、第2の人生を楽しく…」
様々な理由で始まるリフォーム・リノベーション計画ですが、
うっかり疎かにすると計画倒れになってしまいがちな注意点について、今回は書かせていただきたいと思います。
設計士の観点からみる、
良いリフォーム・リノベーション計画にする為には、
将来を想定した間取り・断熱・耐震計画、お金・税金のことと配慮すべき点はたくさんありますが、
もう一つ大事なのはご家族全員のお気持ちへの配慮だと感じています。
打合せ途中に70〜80代以上の親御さんから、こんなご意見が出てくることがあります。
「勿体ないから捨てられない。」
「寒くても暑くても大丈夫。勿体ないからこのままでいい。」
「子供はいくつになっても子供。」
「子供は親の言う事を聞くもの。」
「好きにすればいい。」(認めていないという意味です。)
というようなご意見です。
楽しいはずのリフォーム・リノベーション計画が、
親御さんからの「勿体ない」で黄色信号に、
「子供は〜」で赤信号になってしまうのです。
残念な一幕ですが、何故このような事が起きてしまうのか?
親御さんへの相談は、あらかた決めてしまってからというお気持ちは分かります。
しかし、
親御さんが大事な物や気持ちへの整理をつける前に、息子さんたちが建築会社と接触、打合せを進行させてしまったから、楽しいはずの計画が途中でストップしてしまうと推測しています。
このような事態を起こさずに家族全員が笑顔でリフォーム・リノベーション計画を進める為に、
私がお勧めしたい事は…
・最初から家族全員でリフォーム・リノベーションの話をしよう!
・見学や建築会社と接触する時も、出来る限りご一緒に。
・最後には、各世代に配慮し双方から話を聞きとってくれる設計士に相談する
といったことです。
そうすれば、
家族全員が笑顔でリフォーム・リノベーション計画を進められるのだと思います。