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価値を残し、想い出を刻むリノベーション

  • 古民家再生
古くなったものを新しくするリフォームと違い、リノベーションの目的は建物の価値を高めること。
価値を高めるために必要なのは、もともと価値のあるものを残す、価値のあるものを生かすという考え方です。



リノベーションの現場でよく目にする、部材の再利用。とくに多いのが、建具の再利用。昔の建具はその1枚1枚が職人さんの手で作られた工芸品で、非常に価値のあるものが多いです。
お客さまご自身が「気に入っているから」「思い入れがあるから」と再利用を望まれることもありますが、場合によっては「捨てようと思っている」といわれたものでも、私どもが「価値がある」と思えば再利用を提案します。
 
丁寧に洗って、補修して、塗装し直す。もともと意匠性がよいので、ちょっと手をかけると古建具はお客さまが想像した以上の美しさでよみがえります。



しかし、新しく造作した建具とは違い、きれいになってもどこか古さが残っている。その建具の古びた雰囲気が、またよいのです。リノベーションで新しくした部分と古いままで残した部分をうまく調和させ、部屋全体を味わい深い空間に仕上げてくれる古建具は、古民家リノベにおける救世主的な存在でといっても過言ではありません。
 
そして、ロケーション。これも、残すべきもののひとつです。
リノベーションによって間取りが変われば、部屋から見える景色も変わります。しかし、大切な景色はなんらかの形で視界に入るように残したい。
 
せっかく現地調査をしても、家の内外しか見ずにプランニングする住宅会社も少なくありませんが、永家舎にとっては家の中から見えるものすべてが計画の内。ロケーションなどは、その最たるものです。



古い建具の木目に刻まれた歳月の痕跡、窓の外に広がる変わらない景色。それらは、お客さまの人生の一部であり、かけがえのない宝物。残された古傷にも、ご家族のたくさんの想い出が刻まれています。
リノベーションの過程で、そうした宝物の価値に改めて気付いていただけるとうれしいですね。
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