リノベーション前のお住まいでは、暮らしにまつわる悩みが尽きないもの。
たとえば、「洗濯物を干す場所がない」というお悩み。これは冬場や梅雨どきに限らず、年間をとおしてよく聞く悩みのひとつです。
家事の利便性を求める傾向が強まっていること。
衣類乾燥機を使う人が増え、広い物干しスペースが必要なくなったこと。
部屋干し用の洗剤が普及し、洗濯物を紫外線に当てて殺菌する必要がなくなったこと。
陰干しの方が衣類の色あせや劣化を抑えられること。
外干しすると花粉や黄砂、埃がついてきてしまうこと。
こうした事情が積み重なって、最近では洗濯物も室内干しが一般的になりつつありますが、築年数の古いお住まいでは、軒下やベランダなどの屋外に洗濯物を干している様子を目にする機会が、まだまだ多いです。
梅雨時期など一日じゅう雨の降る日には、夕方、仕事から帰って取り込んだ洗濯物の湿っぽさや、ほのかに漂う生乾き臭に嫌気がさすこともあるのでは?
生乾き臭の原因は、おもに雑菌。
汚れや汗がきちんと落ちていなかったり、洗濯物が乾くのに時間がかかってしまったりすると雑菌が繁殖し、あのイヤ〜な臭いが発生します。
雨の日など、リビングの片隅や和室の縁側で洗濯物を干している方もいらっしゃいますが、エアコンを使う季節や時間帯ならともかく、誰もいない閉め切った室内では、夏場でも洗濯物はなかなか乾いてくれません。福井の夏は湿度が高いので、なおさらです。
そんな洗濯物が乾かない悩み、洗濯物の生乾き臭から解放されるためには、家の中に専用の干し場をつくってあげましょう。
2〜3畳程度の広さであれば空気も循環しやすいので、少し窓を開けておくか、換気扇をまわしておくだけでも、洗濯物は乾きやすくなります。
除湿器を併用すれば、乾きはさらに早くなります。
リビングの外にサンルームを設けて洗濯物を干しているご家庭もありますが、できることなら脱衣室のすぐ隣など、家事動線上にスペースを確保しましょう。
ただ干し場をつくるのではなく、洗って干す作業にかかる時間を大幅に短縮でき、なおかつ家事が少しでも楽しくなる。ランドリールームにも、そんな工夫を取り入れていきたいですね。