一口にリフォーム・リノベーションといっても、その対象となる建物はさまざまです。
今現在、自分たちが住んでいる家を住みやすくリフォームしたいというもの。
実家や相続した建物をリフォームして、そちらへ移り住みたいというもの。
そのほか、マイホームとして中古住宅を購入し、自分たち好みにリフォームしたいというご要望もあります。
そこで今回は、中古住宅を購入してリフォームする場合の注意点について、お話ししたいと思います。
中古住宅には、2種類の需要があると考えています。
ひとつは、田舎の古い民家を買って、居住用にリフォーム・リノベーションしたいというもの。
古民家や町家の雰囲気が好きという方は一定数いらっしゃいますし、実用性よりも趣味的な要素が強いのが特徴です。
ただし、こうした古い民家に関しては、こだわり始めるとどこまでもお金がかかります。
いくら格安で買ったとしても、新築1軒分かそれ以上のコストがかかることも想定しておく必要があるでしょう。
できるだけ総額を抑えたいのであれば、リフォームは水まわりを入れ替える程度にとどめ、多少の隙間や老朽化は気にせず住むことが前提となります。
もうひとつは、立地を最優先に市街地や住宅地にある戸建ての中古住宅をマイホームとして購入するパターン。
2018年から不動産業者に対し、中古住宅のインスペクション(建物状況調査)の斡旋や紹介の告知が義務化されています。
そういった制度を利用して、物件の状態をしっかり調べ、修繕にどれくらいの費用がかかるのかをあらかじめ把握しておくと、資金計画を立てやすいのではないでしょうか。
フルリノベになると、立地や建物の価格によっては別の土地を買って新築した方が安くなるケースもありますから、総額を意識した物件選びをすることが大切ですよ。