本日は、永家舎で使用する壁材のお話です。
永家舎のリノベーション展示場では、LDKに『中霧島壁』という塗り壁を使用しています。
中霧島壁は鹿児島県から宮崎県南部にかけて広がるシラス台地の堆積物を活用した、100%自然素材の壁材です。
この中霧島壁にはマグマセラミックの特異性によるさまざまな効果があり、たとえば無数の穴が開いた多孔質が湿気を吸って吐くことによる、調湿効果。湿気の多い福井の気候風土には最適な壁材だといえるでしょう。
そのほか、消臭・分解、殺菌効果。
気泡があることで、断熱効果もアップします。
この中霧島壁は内装だけでなく、外壁材としても使用可能。
ただし、機能性が高い分、コストはやや高めになっています。
中霧島壁のほか、『漆喰』も使用しています。
調湿効果・消臭効果に優れ、不燃性の成分が使われているため防火性能にも期待ができます。
中霧島壁の手触りがザラッとしているのに対し、漆喰は表面がつるっとしているので、ちょっとした汚れなら簡単に落とすことができますが、水はけが悪く、傷がつきやすいので注意が必要です。
ヘアークラック(細かいひび割れ)が入りやすいため、構造や強度には影響ないものの、見た目の気になる方は避けた方がよいでしょう。
和室には、歴史的な建築物にも使用される『じゅらく壁』を使用しています。
じゅらく壁は京都西陣の一部の地域で算出される土を使った塗り壁で、中霧島壁や漆喰に比べるとコストを抑えることができ、それでいて侘び寂びを感じる落ち着いた空間に仕上げることができます。
このように、永家舎では建物の品質や快適性などさまざまな観点から“塗り壁”を推奨していますが、それ以外の壁材を使用しないわけではありません。
このほかの壁材については、後日改めてご紹介させていただきます。