家づくりの計画には、事前調査がつきものです。
事前調査にもいろいろあって、たとえば市役所で法令関係を調べたり、法務局で権利関係を調査したり。
現地での測量や、目視で現況を確認する『現地調査』も、事前調査のひとつです。
新築の場合、現地調査では敷地や前面道路、隣家との関係性などについて調査しますが、リフォーム・リノベーションの場合、これらに加えて既存建物の調査を行う必要があります。
雨漏りや水漏れ、シロアリ被害といった不具合がないかどうか。構造上の注意点や各部の劣化の度合い。
既存図面と現況が一致しているかどうかも確認します。
図面がない場合には、各部の幅や奥行、高さ関係などを計測し、図面をおこすところからスタートします。
専門的な知識が必要となるリノベーション現場での事前調査をスムーズに行うことができるのも、営業マンを介さず建築デザイナーが初回のご相談から対応しているからこそ。
この事前調査が不十分なままプランニングを進めてしまうと、内外装の解体を始めてから構造上・性能上の問題が見つかる場合があります。
その結果、提案内容には含まれていない補修工事、断熱性や耐震性・耐久性を高めるための工事が追加で発生するなどして、当初よりも大幅にコストアップすることになるのです。
解体しなければ中身のわからないリノベーションは、もともと新築工事に比べてイレギュラーが起こりがちです。
だからこそ、事前調査をしっかりと行い、既存建物の問題点をできる限り細かく把握しておかなくてはなりません。
そうすることで、設計変更や追加工事による予算オーバーを最小限にとどめ、スムーズに工事を進めることができるのです。