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私と家族が笑顔になれる、家づくり、人生づくり。

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こんにちは!設計課の大塚です。
 
先日、福井で暮らす女性のための情報サイト『くらしくふくい』にて、“ふくいに生きる。ふくいで活きる。特集”でインタビュー取材を受けさせていただきました。

 
今回は、その『くらしくふくい』に掲載されました特集記事をご紹介させていただきます。
自分で紹介するのは少しお恥ずかしいですが、読んでいただけると幸いです^^



 



 

【特集】私と家族が笑顔になれる、家づくり、人生づくり。

 
 
――今日は、まだ小さい二人のお子さんを育てながら建築士としてご活躍の大塚さんにお話を伺います。この特集が始まって約2年経つのですが、一般企業でお勤めのワーママさんを取材するのは初めて。
くらしくふくいの読者の皆さんの関心のひとつが、「どうやって企業でのキャリアと子育てを両立するのか」だと思います。両立と一口に言っても、自分に無理をしてボロボロになって両立していくという感じではなく、自分らしく、できるだけ楽しく両立するにはどうしたらいいか。大塚さんをご推薦の上司の方からは、「二人の子どもを育てながら、育休中に資格を2つ取得し、さらには自分で設計した家を建てるなど非常にパワフル。一方で、人柄はとてもクール。上司としても彼女のことがとても気になる!」とコメントをいただいておりまして、まさに自分らしく両立できている女性の一つのロールモデルなんじゃないかなぁと感じます。
 
 

そうなんですか(笑)。いやでも育児は大変です、今まだ子どもが3歳と1歳なので。毎日いっぱいいっぱいですが、性格上、仕事のときは切り替えているので、上司からはそんな風に見えないかもしれないですね。あと、そもそも好きな事を仕事にしたから仕事は楽しいんですよ。
 
 
(担当した新築物件)
 


――なるほど。好きな仕事に没頭している瞬間の大塚さんを主に見ている上司からすれば、クールにこなしているように見えるけれど……ってことなんですね(笑)。それでも大塚さんは、大変な中でも着実にキャリアと人生を積み上げていらっしゃるように見えます。さっそく本題に入りますが、仮に大塚さんがワーママさんのひとつのモデルケースだとするなら、ご自身が前進できている理由はご自身で何だと思いますか?
 

 
まずは、先ほども申し上げましたがそもそも好きな事を仕事にしていること。そして、ある程度仕事ができるようになってから育児に入ったこと。さらに、時短正社員などの制度を、会社と相談しながらうまく使っていること。最後に、日々うまく時間を使えるようにするために、理想の家を建てたこと!ですかね。
 
 

――最後が建築士さんらしくていいですね。順に聞きたいのですが、建築士になるのは子どもの頃からの夢だったんですか?
 

 
そうですね。中学の時点で、なんとなく建築方面に進みたいとは思っていました。その頃、テレビの「劇的!ビフォー・アフター」をよく観ていて、住宅をつくれる仕事ってすごいなぁと思っていたのと、実家の建て替えがあったのもちょうどその頃だったんです。まだ子どもだったので、自分の部屋のクロスを決めるくらいでしたが、新しい家がだんだん出来ていくうれしさは心に刻まれていて、それが原点にあるのだと思います。だから、就職活動で受けた会社も、ビルなどを建てる会社ではなくて一般住宅を建てる会社ばかりでした。
 
 
(担当した、古民家のリノベーション物件)
 


――それで今の会社(永森建設)に出会い、入社されたんですね。今で大体10年くらい働かれていると思うんですが、大変だったこともいろいろとあるのではないでしょうか。建築・建設まわりって、すごく夢のある仕事の反面、激務のイメージが……。
 
 

大変なことは確かにありました。特に一年目から三年目くらいまでは経験もなくて、お客さんに対してうまく受け答えできなかったり、長時間勤務になってしまったりして。でも、そこを乗り越えたら、仕事単体ではなんとかなっていきました。あと辞めたいと思ったことは一度もないんです。引き渡しのときにお客様に感謝してもらえると、頑張って良かったと心から思えますし。
 
 


――印象に残っている仕事ってありますか?
 
 

入社して半年くらいの頃の、人生で初めて担当した物件です。お客様も私が一年目であることは理解してくださっていました。私もいろいろとわからないなりに、自分で一生懸命頑張って担当したんですが、引き渡しのあとでお客様から100点満点でいえば……200点でした!というメールが来て……。頑張りを認めてくれていたんだなと思うと本当にうれしくて、そのメールは今でも励みになっていて大切に保管しています。
 
 

――うわぁ、そんなメールもらったら涙が出ちゃいますね……。でも、仕事が好きであればあるほど、子どもができたらまた環境が変わって、新たな苦労も出てきたのではないかと思うんですが、大塚さんの場合、その辺りはどう乗り越えてこられましたか。

 
 
まず、第一子を産んだときは、主人の両親と同居していました。当時は時短の制度がなかったのもありフルタイム勤務でしたが、義両親のサポートが手厚くて保育園のお迎えなどをしてもらっていたので、両立がものすごくきついとは感じなかったです。あと先ほどもお伝えしましたが、ある程度仕事が回せる力がついた状態で産んだからなんとかなったのもあります。でも、問題もありました。夫の両親と同居していたその家が、主人にとっても私にとっても職場から遠くて、通勤時間によって体力気力が削がれ続けたんです。子どもと過ごせる時間だってそれだけ短くなりますし。
 


 
――通勤時間ってものすごく消耗しますよね。そこを解決したくて家を建てたということなんですね。
 
 

はい。家は、第二子の育休中に建てました。夫も私も通勤しやすいこと、そして間取りなどは完全に「家事育児のしやすさ」を優先的に考えて設計しました。
 
 
(自宅のダイニングの風景)


 
――そのご自宅のお話、あとで重点的にお聞かせください!第二子を産んだ後の復帰が、まさにその家に住みながら、時短正社員としての勤務になったんですよね。実際今、どんな勤務状況なんですか?
 

 
まず、休みを水・日に設定しています。それ以外の日は、9時から16時30分までの勤務です。
 
 


――住宅メーカーって、土日どちらも出勤するイメージがありますが、土曜だけに制限されているんですね。
 
 
そうですね。お客様を直接担当して、打ち合わせでいろいろなご希望を伺い、家を設計するのは今もおこなっているのですが、私が担当するのは主に平日に打ち合わせができる方にさせてもらっています。でも、土日どちらも休むのではなく、土曜は働いています。こうしたことは会社と相談しながら決めていきました。土曜の育児は主人が担ったり、ときには土曜保育を利用したりしています。
 
 

――勤務時間は短くなったかもしれないけれど、「お客様に直接会って、お客様の顔を見ながら仕事をし、最後に直接感謝してもらう」という、仕事のやりがいの中核部分はちゃんと残したわけですね。
 

 
はい。そこがなければ、仕事としては楽だろうけどやりがいもなくなっていたかもしれません実はこの時短正社員の制度ができる前は、女性は子どもを産んだら正社員からパートさんに変わっていく人が多かったんです。パートだと、お客さんをしっかり担当する立場からは外れます。やはりそれでは能力を活かせていなくてもったいないということで、この制度ができたんです。
 
 

――今とても重要なポイントを聞いたような気がします。大変だけどやりがいのある部分を残すことで、「ここで働く意味」「この仕事をする意味」を出産前後でちゃんとつないだんですね。会社と個人の双方にとって非常にいい。世の中の人事さん、上司の立場にある人全員に伝えたい(笑)。
 
 

そのほうが向上心も維持できますしね。私の場合は、育休中に資格をとったのは、純粋な向上心というだけではなく育児から少しでも頭を切り替えるために息抜きとして勉強していた感じですが(笑)。でももう少し子どもの手が離れて自分の時間がつくれるようになったら、今度は一級建築士にチャレンジしようと思っています。資格以外でやりたいこととしては、SNSでの整理収納術の発信もしていけたらいいなと思っています。
 
 

――一級建築士、難関資格!大変だと思いますが、大塚さんの意志の強さなら必ずとれる気がします。頑張ってください!整理収納術の発信も楽しみにしています!では最後に、読者の皆様もきっとお待ちかねの、ご自宅の話をお伺いします。さきほど家事育児のしやすさを考えて家を建てたとおっしゃっていましたが、そもそも建築士さん目線で、家を建てる上で何が一番大事だと思われますか? 
 

 
(自宅の外観)
 
大事なのは、優先順位をつけることです。家を建てる上で叶えたいことはたくさんあって当然なのですが、優先順位をつけないと、進まなくなります。
 
 

――ふむふむ。大塚さんの場合は、そもそも家を建てようとした動機が「通勤時間が長すぎる」だったとのことですから、まずは立地から入ったわけですよね。
 

 
はい、建てる場所が一番大事でした。それが決まって、次に優先したのが家事動線。キッチンとパントリーと洗濯もの干し場を一直線に並べ、料理の隙間時間にちょっと洗濯物を干すみたいな「ちょこちょことした家事」をしやすくしましたまた、一階で基本的な生活が完結するようにしました二階には子ども部屋と主人の書斎のみで、用事がなければ基本的に二階に上がりません。その次に優先したのが、主人の希望のビルトインガレージ。主人はクルマが大好きなので、家のリビングにいながら窓越しに愛車を眺められるような間取りでビルトインガレージをつくりました。と、こんな風に、絶対に外せないものから順番に叶えていくと、満足できる家を建てやすいと思いますよ。
 
 
 

(リビングルームから愛車が見える)
 


――なるほど。非常にわかりやすいご説明をありがとうございます!基本的には一階だけで暮らせると、子どもたちにも目が届きやすくて安全管理上いいですね。長い目で見ても、老後に自分の足腰が弱ったときに平屋っぽく生活できるのもいい……。あと育児中は、何かの作業のためにまとまった時間をとれること自体が「贅沢」とすら感じますし、隙間時間を活用できるかどうかって本当に重要。ストレスも違うでしょうね。
 
 
育児していると中断ばっかりですよね(笑)。ただこんな暮らしやすい家を建ててもなお、日々は子どもたちが朝ごはんを食べている間に夕飯用の野菜を刻んでおき、夜は焼くだけ・煮るだけで30分以内に夕飯が作れるように工夫したり、自分の朝ごはんは子どもの連絡帳を書きながら口に放り込んでいるだけだったりするのが現実です。
 
 

――目に浮かびます。ちょっとした時間に手を動かす!ってしていかないと、本当に何も進みませんよね。でも特に大塚さんは、整理収納アドバイザーなだけあって、時間の整理もうまい気がします。
 
 
いやいや、大した夕飯は作っていない前提ですよ!(笑)
 
 

――世のワーママさん、みんなそうだと思います(笑)。ところで改めて、家を建てるのって、人生で何か困っているときがベストタイミングなのかもなって思いました。そういうときのほうが、いい家が建ちそう。極端なことを言えば、元気で時間のある人はどんな間取りでも暮らせるんだと思います。育児だったり介護だったり、家庭内での生活が大変でにっちもさっちもいかないというタイミングにこそ、家を建てることで“家に応援されて”人生が前に進むのかも。ぜひ、「今のお住まいがなんとなく暮らしにくい、自分をラクにしてくれるような家を建てたい」と思われた方は、大塚さんみたいにまさに育児の真っ最中に当事者として家を建てられた建築士さんに相談してみると良いんじゃないでしょうか。きっといい提案をしてもらえると思います!大塚さん、今日はためになるお話をありがとうございました。
 
 
ありがとうございました!
 
 
 
(取材・執筆 吉田郁)

<掲載元>
『くらしくふくい』【特集】私と家族が笑顔になれる、家づくり、人生づくり。
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